
(一本釣漁・吾智網漁) |
昼市で仕入れたツバスは、一旦、店内の活洲に活かせておき、お客さんの目の前で締めて販売するため、店頭でピクピクと動いています。刺身にして食べるとコリコリと身に弾力性があり、旨味があっておすすめの逸品です!また、「ハマチは少々脂が多すぎて」というような方でもツバスなら大丈夫! |
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ツバスは、海の中層を猛スピードで泳ぐ回遊魚。
また、成長するに従って呼び名が変わる出世魚として親しまれています。
関西ではツバス→ハマチ→メジロ→ブリと呼んでいますが、これは地方によって違います。
大きなブリやハマチの多くは、外海(四国・淡路の南)を通っていきますが、小さいツバスはイワシや小アジを追って瀬戸内海に入ってきます。
猛スピードで泳ぐツバスは、しばらく居着く年もあれば、サッと通り過ぎていく年もあります。
群になって泳いでいるので、漁師さんはこの群を上手くあてれば大漁となります。
魚屋の店頭に並ぶツバスとハマチには、決定的な違いがあります。
何か?
ツバスはその殆どが天然物。
養殖物は、ハマチと呼ばれる大きさになってから出荷されるので、養殖物のツバスを見かけることはあまりありません。
一方、魚屋で見かけるブリやハマチは、その殆どが養殖物。
天然物か養殖物、まずはこの違いがあります。
天然物と養殖物、脂ののりは養殖物のほうがあるのですが、質が違います。
なんといっても天然物の脂は上質です。 |
釣りと網
ツバス漁には網と釣りとがあります。見た目も違います。
釣りのモノはツヤがあってヌメリもあり見た目も綺麗です。
一方、網のモノはエラの辺りにワッカのような傷跡が残っていて、表面もなんとなくザラザラしています。値段も釣りの方が高くなります。
釣りと網、両方が同時に水揚げされる時は、仕入に迷うこともあります。一長一短でその時々の状況で、少しでも値打ちのある方を仕入れるようにしています。 |
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ブログ (2012.09.02)
明石レベル
ツバス漁が本格的になってくれば海はもう秋。
なんといってもツバスは刺身が美味い、それ故、鮮度が命。
ツバスは活かしたまま浜から持ち帰り、一旦店の活洲に入れ店頭に出す直前に絞める。
絞めたてのものは店頭でバタバタ跳ねまわることも・・この光景こそが魚の棚!
ただ、いつまでも跳ね回っているというわけではないし、そこはそれほど重要ではない。
全国的には死後硬直(漁体がピーンと張って棒のような状態)している魚を新鮮で刺身に適しているという。
産地から離れた場所ではそれも仕方がない。
ツバスに限らず絞めたたばかりの魚というのは、↓の様にまだ硬直しておらずプルンとしている。

この状態を「いかっている」といい、この数時間後から死後硬直が始まる。
明石では既に死後硬直した魚を新鮮と呼ぶことはない。
これが明石レベル!
鯛やヒラメといった高級魚は水槽社車で活かした状態で消費地へ運ばれることもあるが、ツバスの様な大衆魚は通常は絞めてから出荷される。
そのため消費地についた時は既に死後硬直している。
産地であるということは、中間マージンのカットによる低価格の実現というのもあるが、それ以上にタイムラグが短いことによる鮮度的なメリットの方が大きい。
とれたてのツバス、お味はハマチ
ツバス→ハマチ→ブリと大きくなるにつれ呼び名が変わり、関西では出世魚として知られている、中でもブリは鯛と同レベルでお正月には欠かせない存在。
どこまでがツバスでどこからがハマチという決まった定義はなくあくまでその人の主観。
1Kgくらいのものならツバス?ハマチ?人によって呼び方はマチマチ。
ちなみにおいらは、これくらいのサイズのものならあえてツバスと呼ぶ。
一般的に店頭に並ぶハマチやブリの多くは養殖物。
※養殖場ではハマチと呼ばれる大きさにならないと出荷されることはないので、ツバスの養殖物というのは存在しない。
それ故、ハマチやブリというのはおいらの中では養殖物というイメージがある。
そこいくとツバスはまぎれもなく天然物、しかも当店の場合、とれとれの明石産。
ちなみに、うちのパートは「とれたてのツバス、お味はハマチ」っと売り込んでいる、
上手いこというものだ(笑)
↓写真はおいらが夕食のおかずに作ったもの。
約1Kgのツバス1匹分、切り方は少し荒っぽいがボリュームはある、これぞ漁師風?
大漁の日に買って、家で料理するとほんと安くあがる。
しかも、料理屋の味が簡単にご家庭で味わえる。

↑約1Kgのツバス1匹分 |

ツバスは海の中層を猛スピードで泳ぎ回る回遊魚、
潮時によって大漁の日もあれば不漁の日もあります。
漁にムラがあるため入荷のない日も多々あります。
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